「これからの薬剤師に求められる研究能力~日常業務・文献を研究に結び付ける~」
崇城大学薬学部医療薬剤学研究室教授 山崎啓之先生

WHO/FIPによる提言で、薬剤師に求められる資質が言及されています。1.ケア提供者2.意思決定者3.情報伝達者4.管理者5.生涯学習者6.教育者7.リーダー8.研究者これらを備えた「8つ星薬剤師」の概念が提唱されています。日常業務で問題が発見されたときには、課題を設定し、仮設を検証することで問題解決を導いています。このプロセスは、エビデンスを収集、使用、共有、構築する研究能力を発揮しているとも考えられます。そして、新たに構築されたエビデンスは、学会や雑誌など社会に公表することで、今後の薬物治療の貢献に繋がるということでした。
日常業務での非日常、例えば患者さんの訴えや状態変化、他職種からの相談、システムなど環境の変化、社会状況の変化、配合変化やインシデントなどの異常発生…、これらに対応する際に調べても情報がない場合は、自ら仮説検証を行い、根拠のある判断などにつなげることが必要と学びました。